2008年06月09日

笑也さんのこと

先日、たまたまI氏とお話しをする機会を得ましたので、ちょっと気になっていた笑也さんが最近化粧の白塗りが薄いことをお聴きしました。「昔の習わしだからこれでいい」とおっしゃっておられるとのこと。I氏は笑也さんが仰っている意味をご存じなかったようで、昔は蝋燭の灯りだったから良いが今は云々と…私も差し出たことを言える立場じゃないのでそのままになりましたが、やはり気になっりましたので。昔は、座の立て女形は、立て女形の地位を譲った舞台に立つ時、譲った相手が引き立つように薄化粧にした伝統があります。ただ、今のように照明が明るく、また、そうした伝統はI氏でさえすでにご存じないわけで、一般のお客様はもちろんのこと、知っているのはよほどの酔狂かその専門家ぐらいですからね。笑也さんの薄化粧はかえって奇異な印象を与えるような気がします。時々、伝統の意味を考えますが、時代に迎合する必要はないにしても、時代性を考えずに継承していくことはどうなのかなと思うのです。私などは、古典を踏まえた新作を書いていますが、これにしても、日々悩んでおりまして、きっと笑也さんも悩んでいるのでしょうか…。


horikawa_g at 15:55コメント(0)トラックバック(0) 
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