2010年07月

2010年07月03日

オープニングの羯諦羯諦を鑑賞した。高田みどりの演奏は音に対する繊細な感性と緊張感を伴った演奏で劇場を満たし、静かな世界に入り込む。真言聲明の声が呼応するようにその世界を作っているが、音楽として心に届けるというものではなく、寺院の中で聲明を聞くようにあくまでも内省的である。
鈴木忠志の構成はその空間を緊張で切り取る。看護婦と車椅子の男が無言のまま、影絵の回灯籠ででもあるかのように舞台を横切って行く。彼の絵画におけるモンタージュ手法のようなシュールさは、かつてのアングラ演劇の世界から一歩進んだかのような印象を受ける。この音楽舞台を演奏会にとどめず演劇祭の祀りとして位置づけるのであれば、演劇世界は許容範囲を広げたように思う。


horikawa_g at 12:45コメント(0)トラックバック(0) 
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